ウィキペディアを見て泣いた話。
最近寒くなってきてセンチメンタルな気分になることが増えてきました。
人間体温が1度下がると孤独感が強くなるらしいです。なので、寒い季節に人恋しくなったり鬱になりやすいのはそのせいなのだとか。
ちなみに私は平熱36度8分を絶賛キープ中です。あたたか〜い。
最近仕事中クラシックを良く聞いているんですが、クラシックで一番好きな曲が
「亡き王女のためのパヴァーヌ」なんですね。
あまりにも好きすぎて
家族に「もし私が先に死ぬようなことがあれば葬式はこの曲流して欲しい」
と伝えたところ小躍りしながら
『王女様!今日の夕飯は海老フライですぞ!!』
と真剣に取り合って貰えませんでした。うちの家はほんと、こういうとこがダメなんだよ。
話が脱線しましたが、作曲者のラヴェルの曲では他にも「ボレロ」「ダフニスとクロエ」なんかが好きでふと、ラヴェルってどんな人物だったのだろうと気になって試しにウィキペディアを読んでみることにしました。
なにこれめっちゃ悲しい…。
ウィキペディアでこんなたまらない気持ちにさせられるとは思いませんでした。
病床にあって彼はオペラ『ジャンヌ・ダルク』などいくつかの曲の着想を得、それを書き留めようとしたがついに一文字も書き進める事が出来なくなったと伝えられる。ある時は友人に泣きながら「私の頭の中にはたくさんの音楽が豊かに流れている。それをもっとみんなに聴かせたいのに、もう一文字も曲が書けなくなってしまった」と呟き、また別の友人には『ジャンヌ・ダルク』の構想を語った後、「だがこのオペラを完成させることはできないだろう。僕の頭の中ではもう完成しているし音も聴こえているが、今の僕はそれを書くことができないからね」とも述べたたという。
曲が思いつかなくなった、ではなくそこに豊かに存在しているのに出すことが出来ない状態。これほど歯がゆいことは無いでしょう。ラヴェルだけでなく、家族や周りの友人達も同じような気持ちだったと思います。寂しい。本当に寂しい。
もし今の時代に生まれてたら、治せた病気だったのかなぁ…と思いつつ、きっと今の時代に生まれてもラヴェルの生み出した名曲は誕生しないような気がする。その時代と、とりまく背景と、環境と…そういったものが全て組み合わさってその人自身になるんだもんな。
そう思って、また少しラヴェルのことが好きになった秋の夜でした。
わたしも今の環境で一生懸命生きよう。
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